「武蔵の古社を想う/埼玉南部・後編」
<平成15年2月参拝・記>
その1:目次
「調神社」「中山神社」「氷川女体神社」
その2:目次
「川口神社」「和楽神社」
『川口神社』
(県社・埼玉県川口市金山町鎮座)
祭神:素戔嗚尊・金山彦命ほか二柱
創立は不明ながら、天慶年間(938−947)に武蔵国足立郡司武芝の創建と伝えられている。もともとは氷川神社と称しており、川口地域の総鎮守として崇敬されている。特に川口で盛んな鋳物の守護神として名高い。
<境内解説看板>
社頭 |
神門 |
拝殿 |
本殿 |
左:境内社の金山神社 |
川口駅から南東方向に600メートルほど歩くと鎮座している。鎮座町名は金山町。鋳物に馴染みの深い神社は、今は都市部のなからしく地域住民の憩いの場として機能している感じ。社殿後方には摂末社が整然と並んでいる。なかでも金山神社は鋳物の神として、規模も大きい。天神社脇の梅の花などをながめながら、することもなくぼーっとするだけでもあったが。
『和楽備神社』
(わらび神社・村社・埼玉県蕨市中央鎮座)
祭神:誉田別尊ほか十柱
当社の創立は不詳。室町時代(戦国期とも)に渋川氏が当地に居城を構え、蕨城を築城。蕨城の守護神として八幡神を祀ったのをはじまりとする。江戸期には蕨八幡宮と称す。明治六年に村社列格。明治四十四年に近隣の神社を合祀した際に「和楽備神社」と改称した。
平成八年に社殿が不審火により焼失。現社殿は平成九年に落成した。
社頭 |
拝殿 |
社殿 |
本殿 |
蕨駅から市役所通りを西に800メートルほど歩いた所に鎮座。神社の南は蕨城趾。予想以上に境内は整っていたが、社殿の新しさに仰天してしまう。思わず社務所の人にいつの建築かとうかがうと、なんでも不審火によって社殿が焼失してしまった、とのこと。
なぜ「和楽備」と書くのか。それを聞くのを忘れてしまったことが今にして悔やまれる。 どうでもいいことではあるが蕨市は全国最小面積市、最高密度最過密都市。
なんとなく夕方。隣接するも面白みのない「蕨城趾」を偲ぶ石碑(諸橋轍次謹書)と、境内に不思議と鎮座している乃木希典像を眺める。乃木像は戦後、蕨北小学校に居たたまれなくなって当神社境内に移転してきたもの、とのこと。
<参考文献>
各神社境内の解説看板・御由緒書き。
<あとがき>
ちょっとゆっくりと書く時間がとれないので、これぐらいで勘弁。